アロマテラピー 精油の基材の種類と特徴

精油は、肌につける際は必ず薄めて使います。ここでは、精油を薄める材料である基材について学びます。様々な基材の種類と特性を掴みましょう。

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基材について

精油は天然の成分ですが、高濃度に凝縮されているため刺激が強く、原液を直接皮膚につけることはできません。

トリートメントオイルや手作り化粧品など、皮膚につけて使用する際は、必ず安全な濃度に希釈宅します。この時、精油を希釈する材料を「基材」と呼びます。

基材にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。精油だけでなく基材が選べるようになると、アロマテラピーの幅もぐっと広がります。まずはやってみたい利用法に、どんな基材が必要かを知りましょう。

基材

精油を希釈したり、利用に適した形にするための材料。様々な種類があり、それぞれの性質や作用を知り、適切に選ぶ事が効果的なアロマテラピーにつながります。

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基材の種類と性質

基材には大きく分けて「植物油」「水溶性の基材」「その他の基材」の3つがあります。また、同じ基材でも精製されたものと未精製のものがあったり、含まれる成分によって色や特徴が違うものなどもあります。

植物油

植物油の基材はキャリアオイル、ベースオイルなどとも呼ばれ、スイートアーモンド油やオリーブ油などがそれぞれの代表です。

精油には親油性という特性があるため植物油に溶けやすく、肌なじみも良いので、トリートメントオイルやミツロウクリームなどを作る際に用います。

スイートアーモンド油

  • 分類:植物性油脂
  • 原料:スイートアーモンドの種子
  • 特徴:
    主要成分はオレイン酸。よくのびて扱いやすく、あらゆる肌質に合う。価格も手頃で初心者にも向いている。

オレイン酸

五大大栄養素の一つ。脂質の主成分となる脂肪酸の一種。比較的酸化しにくく、皮膚への刺激が少ないことから、化粧品の原料に用いられる。

オリーブ油

  • 分類:植物性油脂
  • 原料:オリーブの果実
  • 特徴:
    主要成分はオレイン酸。皮膚への浸透性、保湿効果が高い。食用の油はアロマテラピーに向かないため、専門店で購入を。

マカデミアナッツ油

  • 分類:植物性油脂
  • 原料:マカデミアナッツの種子
  • 特徴:
    主要成分はオレイン酸とパルミトレイン酸。皮脂に含まれるパルミトレイン酸を豊富に含むため、肌になじみやすい。なめらかな触感。

パルミトレイン酸

脂肪酸の一種。若い人の皮膚にも多く含まれ、皮膚の老化と深い関わりを持つとされる。

ホホバ油

  • 分類:植物ロウ(植物性ワックス)
  • 原料:ホホバの種子
  • 特徴:
    砂漠で生育するホホバの種子から取れる植物ロウ(植物性ワックス)。精製されたものと未精製のものがある。とろみのある感触で、よくのび扱いやすい。低温で固まるが、手のひらで温めると元に戻る。

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水溶性の基材

水溶性とは、水に溶けやすい性質のことです。水溶性の基材は、ローションやスプレーを作る際に用いられますが、精油は水に溶けないため、容器を振るなどしてよく混ぜてから使いましょう。精油を水溶性の基材で薄める場合、仲介役としてエタノールを用いることもよくあります。

水(精製水、蒸留水、飲料水)

純度の高い水。精製水蒸留水は薬局で手に入る。直射日光の当たらない冷暗所などに保管し、開封後は早めに使用する。水道水は向かない。

アロマテラピーには市販の飲料水を用いることもできますが、硬度の高い(ミネラル分の多い)ものは向かない場合もあるので注意。

芳香蒸留水

水蒸気蒸留法で精油を製造するときに得られる副産物。水溶性の芳香成分がわずかに溶け込んでいる。ラベンダー、カモミール、ネロリなどの芳香蒸留水が市販されている。

その他の基材

精油と馴染みの良いエタノールのほか、保湿作用のあるもの、収斂作用のあるものなど様々です。形状も様々なので、それぞれの特性を生かして利用しましょう。

エタノール(エチルアルコール)

精油を水溶性の基材と混ぜるときに使う。精油はエタノールによく溶けるため、あらかじめエタノールに溶かしてから水溶性の基材を加えると良い。

さっぱりタイプのスキンローションにも向く。アロマテラピーでは、薬局で手に入る無水アルコールや、アルコール度数の高いウォッカなどを用いる。

精油と水と混ぜる目的でスキンローションやボディスプレー、ルームスプレーなどに使用する他、容器やガラス棒などの洗浄・消毒にも使用する。

ミツロウ(ビーワックス)

ミツバチが巣を作るときに分泌する動物ロウ(動物性ワックス)。保湿作用、抗炎症作用、抗菌作用などがある。ミツロウクリームなどの基材として用いる。クリームを作る際は、ミツロウの使用量で硬さを調整できます。

クレイ

ミネラルを豊富に含む粘土。吸収、吸着、収れん作用などがあり、皮脂や汗などを取り除く。「カオリン」「モンモリロナイト」「モンモリオナイト」など数種類ある。パックなどの基材として用いる。

グリセリン

グリセリドという油脂から取れる無色透明の液体。薬局やアロマテラピーショップで手に入る。保湿作用などがあると言われる。しっとりタイプのスキンローションを作るときなどに用いる。水やエタノールによく溶ける。

天然塩

精製されていない天然の塩のこと。ミネラルを多く含む。優れた発汗作用があり、入浴剤などの基材として用いる。食塩は基材に向かない。

重曹(炭酸水素ナトリウム/重炭酸ナトリウム)

無臭の白い粉末で、弱アルカリ性の性質を持つ。酸性の汚れを中和させる働きや洗浄作用などがあり、市販品でも洗剤、入浴剤などに広く利用されている。

アロマテラピーでも、入浴剤などの基材として用いる。入浴剤のほか、精油を用いたハウスキーピングにも利用される。

ハチミツ

ミツバチが蜜を巣の中で貯蔵する過程でできる。保湿作用、抗炎症作用などがあるとされ、アロマテラピーでは、パック、クリーム、入浴剤などの基材として用いる。

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