アロマテラピー 安全のための注意点

精油の取り扱いには、いくつかのルールがあります。基本的な注意点や、子どもや高齢者などが使う際の注意、保管方法や使用量、精油のもつ危険性についてなど、アロマテラピーを楽しむための基本をしっかり身につけましょう。

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精油の取扱いルール

飲まない

精油を飲み物や食べ物に加えたり、うがいに使うなど、口から摂取することは、たとえ希釈したとしてもオススメできません。

誤って口に入れてしまった場合

無理に吐かず、すぐに大量の清潔な水で口をすすぎ、口の中に残った精油を洗い流します。子供などの場合は速やかに医師の診察を受けます。その際、誤飲したものが何であるか分かるように、精油ビンを持参しましょう。

目に入れない

目には特に注意が必要です。精油を直接、目に入れるのはもちろん、精油のついた手で目をこすったりすることのないよう気をつけましょう。

精油が目に入ってしまった場合

大量の清潔な水で洗い流し、速やかに医師の診断診察を受けます。目は絶対にこすらないようにしてください。

原液を直接皮膚につけない

精油は植物から抽出されたものですが、製造過程で自然界にある時よりも濃縮されています。原液では刺激が強く、トラブルを起こす可能性があるため、皮膚に使用する際は必ず希釈してください。

原液が直接皮膚についた場合

速やかに大量の清潔な流水で洗い流します。皮膚に赤みや発疹が出たり、刺激を感じるなどの異常が見られた場合は、医師の診察を受けてください。

火気に注意する

精油、また精油を用いて作製したものには引火性があります。キッチンなどでの使用には十分注意しましょう。火気のある場所での保管も避けてください。

子供やペットの手の届かない場所に

誤飲などの恐れがあるため、精油は子供やペットの手の届かない場所に保管してください。

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使用に注意が必要な人

精油の作用は、人や状況になどによって変わってきます。安全にアロマテラピーを行うには、使う人の健康状態や体質、感受性などに配慮してください。不快感や身体の異変を覚えたら、すぐに中止し、換気などの対応を。

治療・服薬中の場合や既往歴のある場合

現在、病気や疾患があり、治療を受けている場合や、薬を服用している場合は、担当医師に相談してください。

また、過去に病気をしたことのある人は、精油の使用量をまずは基準の半分以下で試し、問題がないことを確認しましょう。

皮膚が弱い場合

精油を使ったトリートメントオイル、スキンローション、クリームなどを皮膚に塗る場合は、事前にパッチテストを行いましょう。

特に肌の弱い人、初めてアロマテラピーを行う人は、精油の希釈濃度にも注意し、薄い濃度から始めるようにしましょう。

妊娠中の場合

妊娠中でも芳香浴は楽しめます。ただし、身体が敏感になっているため、体調を考慮して行いましょう。それ以外のアロマセラピーを行う場合は、十分な注意が必要です。アロマテラピートリートメントを受ける場合は、医師や専門家に相談しましょう。

高齢者の場合

お年寄りの場合も、精油の使用量をまずは基準の半分以下で試し、問題がないことを確認しましょう。

幼児や子供の場合

3歳未満の幼児には、芳香浴法以外は避けましょう。3歳以上の子供は、精油の使用量を成人の1/10程度から始めて様子を見ます。多くても1/2程度にとどめ、十分注意しながら行いましょう。

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精油の正しい保管方法

精油の劣化をできるだけ防ぎ、品質を保持するために、保管方法に注意しましょう。ポイントは、空気(酸素)、紫外線、温度、湿度です。

保管容器

精油の保管に最適なのは、紫外線を遮断する遮光性のガラス容器です。酸化を防ぐため蓋をしっかり締め、中身がこぼれないように容器を立てて保存しましょう。

保管場所

直射日光、湿気、火気を避け、冷暗所に保管します。

保存期間

精油の保存期間は、開封後、1年以内が目安とされています。ただし、柑橘系の精油などは劣化が早いとされているので、早めに使い切りましょう。いずれのの精油も、使用時には必ず香りを確認しましょう。

注意が必要な精油

精油には、人間にとってプラスの作用も多い反面、危険な性質を持つものもあります。天然の成分だからといって過信せず、十分な知識を持って扱いましょう。

光毒性

精油の中には、皮膚に塗った状態で強い紫外線に当たると、皮膚に炎症などを起こすものがあり、これを光毒性と言います。光毒性を持つ精油を日中、皮膚につけて使用する場合には、注意が必要です。

光毒性に注意が必要な精油の例:グレープフルーツ、ベルガモット、レモン
※柑橘類の果皮から圧搾法で得られた精油に多く見られます。

皮膚刺激

精油の中には、皮膚からその成分が浸透した時に、皮膚組織や末梢血管を刺激し、炎症、紅斑(皮膚が赤くなる)、かゆみなどを引き起こすものがあります。これを皮膚刺激と言います。

皮膚刺激に注意が必要な精油の例:
イランイラン、ジャスミン、ティートリー、ブラックペッパー、ペパーミント、メリッサ、ユーカリ

精油の使用量について

アロマテラピーを安全に楽しむために、公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)では精油の使用量についてのガイドラインを設けています。

精油の使用料の目安

使用法 精油の使用量や希釈濃度
芳香浴法 ティシュ、
専用グッズ、
マグカップなどで
1~2滴
ルームスプレー 1%以下
芳香拡散器 1~5滴(製品の取扱説明書に従う)
沐浴法 全身浴法 1~5滴
※一般の家庭用風呂(水量200L)に対する滴数。
半身浴法 1~3滴
部分浴法 1~3滴
※手浴法や足浴法の際に使用する洗面器(直径約30cm)やポリバケツ(深さ約30~50cm、直径約40cm程度)に対する滴数。
吸入法 1~3滴
※ティシュなどにつけて行う場合および
マグカップなどで蒸気吸入を行う場合
フェイシャル
スチーム
1~3滴
※洗面器(直径約30cm)に対する滴数
湿布法 1~3滴
トリートメント法 ボディ 1%以下
0.1~0.5%以下
手作り化粧品 ボディ 1%以下
0.1~0.5%以下

※精油の種類や個人差、使用する部位などに応じて調整する。

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