黒酢は抗酸化力・血流促進効果に優れ、動脈硬化予防に最適

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黒酢の濃い色はアミノ酸が多い証拠

テレビや雑誌などを通じて、すでに健康食として多くの人に親しまれている「黒酢」ですが、この黒酢が黒い理由はご存知でしょうか。

精米をしていない玄米を主原料とする黒酢には、アミノ酸が豊富に含まれています。醸造段階で、このアミノ酸が糖と反応して色が変化することで、黒酢独特の濃い色が生まれるのです。

つまり、黒酢が濃い褐色をしているのは、アミノ酸が豊富な証拠であり、このアミノ酸が様々な健康効果を生み出します。

まずあげられるのは「血液サラサラ効果」です。血液はそもそも、成分の赤血球に「変形能(自在に形を変える能力)」が備わっており、その能力で全身の毛細血管に酸素を運ぶことができるのです。

この変形能が血中脂質や血糖が増えすぎることによって衰えると、血液がネバついて流れが悪くなり、動脈硬化が進行します。

さらに、動脈硬化で血管の狭くなった部分に血栓(血液の塊)が詰まると、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす危険が高まるので、そのような病気を防ぐには赤血球の変形能を高め、血液をサラサラにすることが重要なのです。

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血液サラサラ効果が抜群に高い黒酢

ほかの酢と同様、黒酢の主成分は酢酸です。酢酸は、赤血球の変形能を高めて、血液をサラサラにしてくれる効果がありますが、それに加えて、黒酢に豊富に含まれているアミノ酸の一種である「アルギニン」は体内で一酸化窒素を作り出し、血管を拡張させ、血液の流れをスムーズにする作用があります。

つまり、アミノ酸が豊富な黒酢は、ほかの酢と比べても血液サラサラ作用が高いといえるのです。それは様々な試験で確認されています。

独立行政法人食品総合研究所(現農研機構食品研究所)のグループは、脳卒中と糖尿病の二人に15mlの黒酢を水で10倍に薄めて飲んでもらい、2時間後の血流の変化を調べています。

その結果、MC-FAN(血液流動性測定装置)で測った血液通過時間は、一人が黒酢の摂取前に53.4秒だったのが、摂取後は37.2秒に短縮。

もう一人も、摂取前に43.2秒だったのが、摂取後は33.2秒に短縮し、黒酢の血流促進作用が認められました。

また、黒酢の血液サラサラ効果は、別の試験でも確認されています。この試験では黒酢を使い、大さじ一杯分(約15ml)を水で薄めて被験者に飲んでもらいました。すると黒酢を飲んだ2時間後には、被験者の2/3に血流促進作用が確認できたそうです。

さらに、MC-FANを使って、黒酢の他にも、数十種類の食品や成分の血流促進作用を調べています。

その結果、1位は黒酢で、以下、梅肉、黒豆、羅漢果(中国特産の果物)、イソフラボン(大豆などに含まれる成分)、魚油、イチョウ葉エキス、ビール、麦茶、紅茶などが続きました。

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体の酸化を防ぐ抗酸化力も高い

黒酢のもう一つの特徴は強い抗酸化力です。実は先ほど述べた黒酢の濃い褐色は「メラノイジン」という成分で、これが強い抗酸化力をもたらすのです。

活性酸素は本来、その強い殺菌力で体内に侵入したウイルスや病原菌から体を守る大切なものです。

しかし、体内でこの活性酸素が増えると動脈硬化が進んで、高血圧や脂質異常症(高脂血症)などを引き起こすほか、シミ・シワなどを増やし、肌を老化させる悪影響もあります。

食品メーカーと大学との共同研究では黒酢と米酢、果実酢などの抗酸化力を比較しました。比較した酢の中で、黒酢が最も高い抗酸化力を示しました。

つまり、黒酢は活性酸素の害を防ぐには打ってつけの食品なのです。毎日黒酢をとることを習慣にすれば、体のサビつきを防いで健康を維持し、若々しい肌を保つのに大いに役立つことが期待できます。

もちろん、黒酢も酢の仲間なので、ここで紹介した健康効果以外にも、高血圧の予防や内臓脂肪の減少、胃腸の働きを助けるなどの効果が期待できます。血液がドロドロな人以外も黒酢を是非試してみてください。

最後に、黒酢の調味料としての特徴ですが、アミノ酸のうまみが強く、コクを出したい料理にオススメです。例えば、酢豚あんかけなどの中華料理に使うと、黒酢の特徴が生かせます。

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