胃弱、便秘、下痢、免疫低下にはコンブ酢がいい

胃痛、胃もたれ、便秘、下痢がすっきり解消。骨、免疫力の強化にも役立つ旨味たっぷり酢ベジ、コンブ酢。試験では粘り成分「フコイダン」でピロリ菌が半減。

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コンブのぬめり成分が胃腸の働きを助ける

コンブは、繊細な和食の風味づけに欠かせない食材で古くから重宝されてきましたが、栄養学的にも大変優秀で、体を健康に導いてくれる特効成分の宝庫です。

中でもコンブに含まれる「フコイダン」は、癌を抑制する作用が見つかったことで一躍脚光を浴び、以来、研究が進められ、様々な健康・美容効果のあることがわかってきました。

フコイダンとは、コンブやもずく、わかめなどの海藻類の表面を覆っているぬるぬるとしたぬめり成分のことで、海藻が海面から露出した際の乾燥を防いだり、海中で巻き上げられた砂や小石によって傷つかないように保護したり、傷を修復したりする働きがあります。

こうした働きは、私たちの胃腸でも同じように作用し、粘膜の保護や炎症を起こしている部分の修復といった働きが期待できるのです。

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ピロリ菌を吸い付けて排出する

近年の研究によれば、フコイダンでピロリ菌を大幅に除去で除菌できることも分かってきました。

ピロリ菌とは、胃の粘膜に住み着いて胃壁にダメージを与え、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃がんを引き起こす細菌のことで、一度感染すると強力な抗菌物質で除菌をしない限り、一生住み着きます。

フコイダンがピロリ菌の除菌に効果的なのは、ピロリ菌が胃粘膜の中の硫酸基(硫酸の元となる成分)を好む、という性質を利用しているからです。

フコイダンには胃粘膜と同様の硫酸基があるため、フコイダンが胃の中に入るとピロリ菌がそれにおびき寄せられるように吸い付きます。そして、フコイダンごとピロリ菌が腸に運ばれ、体外へ排出されるというわけです。

なお、ピロリ菌の抑制作用については、国内の食品会社(ヤクルト)が、モズク由来のフコイダンを用いて行った試験が報告されています。

ピロリ菌陽性者11名に、フコイダン入りの茶飲料(100ml)を10日間飲用してもらったところ、ピロリ菌数が平均で約半分まで減少したそうです。

試験では、被験者を2群にわけ、フコイダン入りの茶飲料と対象飲料を、時期をずらして入れ替えて飲んでもらうクロスオーバー試験で行われましたが、いずれのグループでも同様の結果が得られました。

また、同社では、フコイダンの抗潰瘍作用や胃の不定愁訴改善効果についても調べています。胃潰瘍を患う6人にフコイダン(0.5g)を1日2回、食間に3ヶ月とってもらったところ、二例で胃潰瘍自体の改善が認められ、4例で症状の改善効果が認められました。

また、胃痛・胃もたれといった胃の不快症状を訴える10人に、フコイダン入りの茶飲料を14日間飲んでもらったところ、飲用前と比べて明らかに症状が改善したという結果も得られています。

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免疫を活性化させ風邪を予防する

フコイダンの健康効果はそれだけではありません。フコイダンは水溶性食物繊維の一種で、腸の中で水分を吸収して膨らみ、便を軟らかくして排出するしやすくする作用があり、便秘の解消に役立ちます。

また、腸内の善玉菌を活性化させ、腸内環境(腸内フローラ)を整える作用もあるため、下痢の改善にも効果が期待できるでしょう。

腸は消化器官であると同時に、免疫細胞の約7割が集まる人体最大の免疫器官でもあります。腸内環境が整うことで免疫機能も活発に働くようになると考えられます。

特に、フコイダンには免疫細胞の一つであるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化する作用が認められています。

NK細胞は体内に細菌やウイルス、変異した異常細胞などを見つけると攻撃を仕掛けて死滅させる、いわば免疫の最前線を担う細胞です。

NK細胞がしっかり働いていれば、免疫力の低下を防げます。風邪を引いたり、悪化させたりしないですむでしょう。

このように、胃腸に働きかけ免疫力を高めるフコイダンは、酢と一緒に摂ることをお勧めします。

というのも、フコイダンはいくつもの多糖体が複雑に絡み合った構造をしているのですが、酢を加えると、酢酸の働きでその絡まりがほどけ、体内への吸収率が高まるからです。

酢にコンブを漬けた「コンブ酢」は、コンブのフコイダンが体内に吸収されやすい形でその中で酢の中に溶け出しているので、これを食事に取り入れれば、胃腸の健康維持に大いに役立つはずです。

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