キビ酢の特徴は豊富なミネラルにあり
酢の中でも今最も注目を浴びているものといえば「キビ酢」ではないでしょうか。キビ酢は鹿児島県の奄美地方に400年前から伝わる天然す酢です。
キビ酢はもともと、奄美地方の加計呂麻島という小さな島でしか作れない天然酢で非常に貴重なものでした。
近年では、テレビや雑誌などでも取り上げられ、全国のデパートやスーパー、通販などでも手に入るので、目にした人も多くいるのではないかと思います。
ですが、キビ酢が注目されている理由は珍しさだけではなく、その特筆すべき健康効果にあります。
さとうきびを原料とするキビ酢は、一般に販売されている酢とは異なり、ミネラル(無機栄養素)が豊富に含まれているのが特徴で、それが健康効果を生み出しています。
キビ酢に多く含まれるミネラルで特徴的なのは、カルシウム・マグネシウム・鉄・カリウムの4種類の栄養素です。
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桁違いのミネラルで高血圧予防
その一つであるカルシウムの含有量を比較してみると、100mlあたり米酢が2mg、リンゴ酢では4mgしか含まれていないのに対し、キビ酢の含有量は29.5mgと7~15倍にも上るのです。
マグネシウム・鉄・カリウムについても3~10倍の含有量を誇っています。これらカルシウム・マグネシウム・鉄・カリウムの4つのミネラルは、何も高血圧の予防効果があり「降圧ミネラル」と呼ばれることもあります。
また、キビ酢には血圧の上昇は招くナトリウムは、わずかしか含まれていないという利点もあります。
もちろんこれらのミネラルは、高血圧の予防以外にも体を健康に保つ手助けをしてくれます。カルシウムは骨や歯の主要な成分であり骨粗鬆症(骨がスカスカになる病気)の予防につながります。
さらに、カルシウムは血圧の上昇や動脈硬化の進行を防ぎ、イライラを抑える作用もあることが分かっています。
その他のミネラルの働きも見逃せません。マグネシウムは、脂肪の燃焼に欠かせないミネラルで、血管壁へのコレステロールの沈着を抑えて動脈硬化を予防します。マグネシウムには、皮膚の保湿成分を増やし、肌に潤いをもたらす働きもあります。
また、よく知られているように、鉄は赤血球の材料となり、不足してしまうと貧血が起こってしまいます。
その他にもカリウムには、尿酸の排出を助けて痛風を予防する効果もある他、高血圧の原因となるナトリウムを抑える働きがあります。
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まろやかなキビ酢は減塩食としても優秀
しかも、嬉しいことに、さとうきびと水だけを原料に作られているので、一般的な酢に比べて臭いの刺激が少なく、酸味もまろやかで、調味料として非常に便利で使いやすいということもあります。
例えば、高血圧の予防には普段の食事で減塩を心がける必要があります。確かに、酢は減塩に効果的な調味料ですが、そのにおいや酸味が苦手な人は、酢を使った減塩食を続けるのは難しいと思います。いくら酢が身体に良いとは言え、続けなければ意味がありません。
そんな人にこそ、酢特有の酸っぱいにおいが少なく、味もほのかな甘味が感じられるキビ酢がおすすめです。
実際、薄めてドリンクにしてもクセがないので美味しく飲めたり、煮物や焼き魚、漬物に使うなど広く利用できます。
生産地の加計呂麻島で、毎日の食事に欠かせないものとなっているのも大いに頷けます。血圧に不安のある人は、このキビ酢を使って酢ベジを作ってみてはいかがでしょうか。